介護のお役立ちコラム
老人ホームを選ぶ際、「どこの街にある施設なのか」ということも重要なポイントの一つです。リゾート地や高級住宅街での暮らしを希望する方もいらっしゃれば、交通の利便性や生活コストを優先される方もいらっしゃるでしょう。また、居住する自治体によって高齢者向け福祉サービスの内容が往々にして異なるため、福祉の充実度を重視して街を選ぶ方も少なくないようです。ここでは、充実したシニアライフを送るために「街で決める」観点から、上手な老人ホームの選び方についてご紹介します。
シニア世代が住みやすい街の条件とは?
シニア世代にとっての"住みやすい街"とは、どのようなものでしょうか。個人の価値観や、これまで積み重ねてきた生活環境によっても異なりますが、「買い物に便利なスーパーや商店街が近くにあるか」、また「評判のよい医療機関があるか」などの立地・利便性は、健やかな日常生活を送る上で多くの人に共通して欠かせないポイントでしょう。
そこで、一般的にシニア世代が住みやすい街の条件として、どのような点に着目したらよいのか、基本となるポイントを5つに整理しました。
1 交通の利便性・・・電車やバスなどの交通網が整っており、家族や親せき、友人などが訪問する際のアクセスが良好であること。
2 買い物の利便性・・・近隣の商店街や商業施設が充実しており、日常生活における買い物がしやすい環境にあること。
3 医療機関や福祉サービスが充実・・・高齢者向けの福祉サービスについては、住む地域の自治体によって内容がかなり異なることから、居住者が必要とするサポート体制が整っており、生活支援並びに介護・看護のサービスが充実している街が望ましい。
4 災害発生時の安全確保と治安・・・地震や台風など、自然災害の発生時における地盤や建築物の安全性が確保されていること。また、防犯対策が整っており、街の治安がよいことも安心・安全なくらしにとって重要。
5 快適で住みやすい住環境・・・交通量が多すぎず、公園や緑地など憩いの場が多く、自然にもある程度恵まれ、地形の高低差が少ないなど、快適な住環境であること。
なお、高齢になるにつれて、病気やケガなどで通院する機会が増えたり、身体機能の衰えから身体の自由が利きにくくなるため、シニア世代は若いころと比べて、生活の利便性や福祉サービスの充実度で街を選ぶ傾向が強くなります。
日本経済新聞社の発行する「日経グローカル」がまとめた自治体の介護・高齢化対応調査では、「シニアにやさしい街」が満たすべき要件として、以下の4つの項目を挙げています。こうした観点からの街選びは、ご自身の理想に近い生活を実現するための老人ホーム選びにおいても役立ちます。
シニアにやさしい街の4つの条件
1 医療・介護の充実度
・シニア世代1,000人あたりの特別養護老人ホームの定員数や、市区域で働いている介護職員・ケアマネジャーの人数が多いこと。
・定期巡回、臨時対応型訪問介護・看護サービスの指定事業者があること。
・医療と介護との連携が整っていること。
など
2 生活支援・予防
・介護の予防事業・日常生活支援総合事業(新総合事業)の開始時期が適切であること。
・生活支援コーディネーターがいること。
・成年後見制度、買い物弱者対策など、生活全般の支援が整っていること。
など
3 社会参加
・学習活動やボランティア活動への参加者、就労しているシニア世代の割合が多いこと。
など
4 認知症対策
・認知症コーディネーターがいたり、認知症の人とその家族を支える「認知症カフェ」があるなど、認知症に対するサポート体制が整っていること。
行政の福祉サービスは、自治体の財政状況によっても左右されるため、一般的に都市部のほうがサービスの充実度が高い傾向にあります。
参照元:シニアにやさしい街 総合ランキング/日本グローカル https://vdata.nikkei.com/datamap/senior/
街選びで決める介護施設の例「東急ウェリナケア自由が丘」
街選びで決めるおすすめの老人ホームの一例として、「東急ウェリナケア自由が丘」(東京都目黒区)をご紹介します。
「自由が丘」といえば、住みたい街ランキングの類でも上位に顔を出すことの多い人気の街。ハイセンスでありながら気取り過ぎず、上品で心地よい衣食住が楽しめる、おしゃれで魅力的な街という印象を持たれています。加えて自由が丘のある目黒区は東京23区の中でも治安がよく、介護、医療など行政によるサービスも充実しています。
自由が丘の魅力
・商業施設が充実していて、買い物がしやすい
・東急東横線、東急大井町線の2路線が乗り入れており、都心や郊外へのアクセスも良好
・自由が丘さくら祭りや熊野神社の元旦祭など、伝統的な行事や四季のイベントが盛ん
・街並みが美しく、都会的な雰囲気と自然がバランスよく共存
・おしゃれなカフェやショップが多く、スイーツの聖地としても有名
2023年、開設から5周年を迎えた「東急ウェリナケア自由が丘」は、東急東横線・東急大井町線「自由が丘」駅から徒歩4分とアクセスも抜群。駅チカのホームですが、商店街を抜けた場所にある閑静な住宅街に立地しており、敷地が九品仏の緑道に隣接しているため、緑も豊富です。また、ホームの周辺にはおしゃれなカフェやブティック、スーパーなどが建ち並び、老後の生活拠点としても、利便性の点で申し分のない環境にあります。
定期的に開催されるイベントやレクリエーションでは、自由が丘という土地柄や東急ブランドのネットワークを活かして、音楽会や美術鑑賞、伝統行事、おやつレクなどバラエティーに富んだ催しが用意され、ご入居者一人ひとりが楽しく参加できるような工夫が施されています。
また、「自由が丘」駅の周辺では再開発が進んでおり、2023年の秋にはイオンモールの開業が予定されています。また、2025年には駅の北側に地上14階の高層ビルが建設され、新たに商業施設が入る計画が進んでおり、今まで以上に街の魅力と暮らしの利便性が高まると期待が寄せられています。
このように住環境の点でも恵まれている同施設ですが、手厚い人員体制にも定評があります。看護師・介護スタッフが24時間常駐し、ご入居者の心に寄り添ったケアで、ご入居者やご家族からの満足度が高いホームとして評判です。
"住みたい街"で老後を過ごす醍醐味
シニア世代は現役時代と比べて、ご自身が住みたい街を選ぶ際の自由度も上がります。例えば、高級感があり上品で洗練された街(自由が丘や青山、成城など)であったり、自然に囲まれリゾート地として人気のエリア(湘南、熱海、鴨川など)であったり、再開発が進む新しい街(武蔵小杉、月島、豊洲など)であったり。ご自身の理想とする生活が実現しそうな街に住んで、セカンドライフを満喫できるのも老後ならではの醍醐味といえます。
シニア世代に挙げていただいた住みたい街の特徴を整理してみると、基本的には住みたい街=住みやすい街であり、条件面で共通する部分が多いようです。
1 交通の利便性がよい
交通の便がよければ、外出や通院、趣味の活動など、ご自身のライフスタイルに合った行動がしやすくなります。アクティブなシニアにとって大切なポイントです。
2 生活の利便性が高い
歩いて買い物に行けるエリアであったり、近くに医療機関、金融機関、公共施設などがあると、安心して日々の生活を送りやすくなります。
3 居住快適性に優れている
日当たりや風通しがよく、閑静な場所が望まれます。駅の周辺や幹線道路の近辺は交通の利便性が高い反面、騒音や排気ガスなどに悩まされるケースも。また、高い建物が隣接していると、日当たりや風通しが悪く、快適性に欠ける場合もあります。
4 安全性が高い
災害発生時の安心・安全とともに、防犯上の安全性も兼ね備えた場所であることが大切です。
災害発生時の安全性については、建物の耐震性のほか、近くに避難場所があるか、街づくりの観点から防災に備えたサポート体制が整っているか、も大事なポイントになります。防犯の面では犯罪発生率が低いことに加えて、通りに街灯があるか、警察署や交番が近くにあるか、などもチェックしておきましょう。
5 地域のコミュニティーが充実している
定年後も社会とのつながりを保てるようにしたいものです。趣味のサークルや市民講座、ボランティア活動など、地域のコミュニティーが充実していれば、シニア世代の孤立を防ぎ、認知症予防にも役立ちます。
6 近くに観光スポットやレジャー施設などがある
身近に楽しめる名所や娯楽施設があり、なおかつバリアフリーの設備が整っていると、行動する範囲が広がり、気分転換もしやすくなります。
7 自治体の高齢者向けサービスが充実
自治体によっては、介護予防教室、外出支援の交通費助成、高齢者クラブの運営、交流会の開催、おむつ代の支給、スマホ・PC教室(自宅の場合は緊急通報システム、住宅改修補助、食事宅配サービスなど)といった独自のサービスが提供されています。高齢者向け福祉サービスの充実は住みやすさにつながります。
終わりに
いかがでしたか? 今回は「街」にスポットを当てて、シニア世代が"住みたい街"と"住みやすい街"の条件を中心にご紹介してきました。老人ホームを選ぶ際、施設そのものの提供する設備やサービスに加えて、その施設が所在する街の特色も、入居生活の充実度に少なからずかかわってきます。これから住む街に、どのような環境が整っているのかについても事前に情報収集を行っておくと、ご自身が思い描く通りの生活を送れるか、イメージしやすくなるでしょう。
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