介護のお役立ちコラム

老人ホームや介護施設へのお引っ越しのポイント

老人ホームや介護施設へのお引っ越しのポイント

更新日:2024.08.09

新しい生活の始まりとなる引っ越しは、ご高齢者やご家族に大きな環境の変化をもたらします。特に、老人ホームや介護施設への引っ越しに際しては、事前のさまざまな準備と調整が必要になります。本コラムでは、ご高齢者が安心して新生活を始めるための第一歩となる、引越しや荷物整理のポイントをご紹介いたします。

入居手続きの流れ

老人ホームや介護施設に入居する際の手続きは、いくつかのステップに分かれています。

まずは、必要な書類を揃えるところから始まります。通常、必要とされる書類には、入居申込書のほか、診療情報提供書・健康診断書、介護保険被保険者証、所得証明書、印鑑証明、保証人・身元引受人の印鑑証明、戸籍謄本、住民票などがあります。これらの書類は、入居を希望する施設の指示に従って正確に準備しましょう。

次に、施設見学や施設側との面談が行われます。これは、入居希望者の健康状態や生活スタイルを確認し、施設側が適切なサポートを提供できるかどうかを判断するためのものです。面談の際には、日常のケアに関する希望や疑問を詳しく話し合うことが大切です。

住民票の異動も重要な手続きの一部です。多くの施設では、住民票を施設の所在地に移すことが求められますが、これは、行政サービスを適切に受けるためにも必要です。住民票の異動については、ご入居前に市区町村の役所での手続きが必要となります。

最後に、入居契約書の確認と署名を行います。契約内容を十分に理解し、疑問点があれば施設のスタッフに確認しましょう。

これにより、安心して新しい生活を始める準備が整います。

ご入居時の持ち物

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ご入居時に必要なものを事前に準備しておくと、安心して引っ越し当日を迎えることができます。ご入居後の生活を、お困りごとなく送るための基本的な持ち物をご紹介します。

衣類普段着・下着などを7日分用意しておくと安心です。また、パジャマやタオルなども準備しておきましょう。持ち込む際には、ご自分の名前を書いておくのも忘れずに。施設によっては記入場所に指定があるので、申し込みの際に聞いておきましょう。

:普段履いているものとは別に、上履きが必要になるところもあります。通常のスリッパではなく、軽量で履きやすく、つまずきにくいように設計されている"介護シューズ"にするのがおすすめです。

お薬施設側と提携している病院から、ご入居後すぐにお薬を用意してもらうことは難しいケースが多くあります。そのため、現在、入院・通院している病院に、事前に約2週間分を用意してもらうと安心です。

口腔ケアセット:歯ブラシや歯磨き粉、コップ、入れ歯ケース、入れ歯洗浄剤を忘れないようにしましょう。コップはガラス製ではなく、プラスチック製のものがおすすめです。

消耗品:おむつやトイレットペーパー、ティッシュなど、居室内で使用する消耗品は基本実費になります。普段使っているものを持っていけるように準備しましょう。

この他にも必要があれば、

・福祉用具

・家電製品

・収納家具

・嗜好品 などを持ち込むようにしてください。

仏壇を持っていく場合は、火を使用しない「お線香セット」があるので、こちらを活用しましょう。

なお、持ち込みができる物は施設ごとに異なるので、見学時やご入居が決定した際に、施設側に確認してください。

新生活に向けた整理の重要性

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老人ホームや介護施設へのご入居時には、荷物の整理が重要になってきます。なぜなら、これまで過ごしてきたご自宅よりも、居室の方が狭いケースがほとんどだからです。そのため、すべての家財を持ち込むことは難しく、不要なものは処分する必要があります。必要最低限のものだけを持ち込むことで、ホーム内に快適な生活空間を確保できます。

同時に、ご入居時の心理的な負担も軽減されるでしょう。長年住み慣れたご自宅を離れることは、ご入居者にとって大きな環境の変化です。これに加えて大量の荷物があると、心身に大きなストレスがかかる可能性があります。整理された環境は精神面の安定を助ける一因にもなるので、荷物はできるだけ少なくすることを心がけましょう。

また、荷物の整理は保有する財産の確認や、処分の機会としても活用できます。思い出の品や貴重品などを再確認し、適切に保管することで後々の混乱を防ぐことにもつながります。不用品を売却することで得た利益を、ご入居の際にかかる費用に充てられるなど、経済的なメリットも得られるでしょう。

荷物の整理は、介護スタッフの負担軽減にもつながります。居室が整然としていれば、ご入居者の日常をサポートする介護スタッフの作業効率の改善にも寄与します。結果として、ご入居者がより良質なケアを受けられる可能性が高まります。

このように、必要最低限の持ち物に絞ることで、物理的にも心理的にも、経済的にもメリットが生まれ、より快適な新生活が始められます。

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