介護のお役立ちコラム
認知症の高齢者を自宅で介護していると、仕事が制限されたりご自身に疲れがたまったりと、対応の難しさや不安が出てくることも多いかと思います。 そんなときに対処方法としてあげられるのが、認知症ケアが受けられる施設を利用すること。施設を利用すれば、認知症にかかっているご本人のサポートになるだけでなく、ご家族の負担も減らすことができます。 今回は、認知症ケアが受けられる施設とおおまかな費用についてまとめてみました。認知症ケアの利用を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
種類は主に8つ、認知症ケアが受けられる施設の特徴と費用 〜手軽なケアで安価なもの〜
認知症ケアが受けられる施設にはいくつか種類があります。それぞれの施設について受けられるケアや簡単な特徴、およそどのくらいの費用が必要なのかを見ていきましょう。
◎デイサービス(費用小)
デイサービスはデイサービスセンターなどに通って、食事や入浴などのサービスを受ける通所介護のこと。日帰りで施設に通ってサービスを受けます。 デイサービスは介護を受けるだけでなく、施設に通う方が人と交流する場になったり、家族の方の負担軽減の目的にしたりするために利用されることもある施設です。 デイサービスは介護保険が適用されれば、1日あたりおよそ数百円〜1,000円前後で利用できます(利用時間や介護度、施設によって異なります)。しかし、食事代や特別なケアを必要とする場合には別途料金が必要です。
◎デイケア(費用小)
デイケアは、病院や老人保健施設などに通って認知症のリハビリなどを受ける「通所リハビリ のこと。こちらも日帰りで、施設でおこなっているサービスを受けます。 デイサービスと費用感が似ており、介護保険が適用されれば、1日あたりおよそ数百円〜1,000円前後で利用可能です(利用時間や介護度、施設によって異なります)。
◎ショートステイ(費用小〜中)
ショートステイは短期間だけ施設に入所して、日常生活の援助を受けることができるサービス。介護をしている家族が家を空ける場合や、介護疲れのケアなどの目的でも利用されています。 ショートステイは、利用する施設や利用日数、介護度、介護保険の負担割合などによって費用が大きく変わってきますが、費用は1日あたりおよそ2,000円〜5,000円ほどです。
認知症ケアが受けられる施設の特徴と費用 〜手厚いケアで高額なもの〜
◎特別養護老人ホーム(費用中)
特別養護老人ホームは常に介護が必要な方を対象とした施設。家族が介護できない場合など、在宅療養が困難な場合に入所して介護サービスを受けることができます。 費用は、入居する部屋のタイプや介護度などによって異なります。特別養護老人ホームの場合は、月額およそ8〜10数万円。これらの施設は、所得額などによって費用が減額されることもありますので、ケアマネジャーに相談してみるとよいでしょう。
◎老人保健施設(費用中)
老人保健施設は、ご自宅やほかの施設へ戻ることを目指す方が入居する施設で、利用期間は3ヶ月ほど。医学的な管理のもとで、リハビリや介護などのケアが受けられる施設です。 老人保健施設は医療的なケアがされるため、特別養護老人ホームよりやや費用が上がり、月額およそ8 円〜20万円を超えることもあります。こちらも所得額などによって費用が減額されることもありますので、ケアマネジャーに相談してみるとよいでしょう。
◎介護療養型医療施設(費用中)
介護療養型医療施設は医療的なケアが必要な方が入所する施設。病状は安定しているけれど、まだ療養が必要な方や自宅では介護が難しい方などが入所しています。 介護療養型医療施設は、民間の施設より安く利用できることが特徴で、介護度や部屋のタイプによっても異なりますが、月額数万円〜15万円前後が目安です。 しかし、医療的なケアが必要なことが多く、その分の費用は加算されるため、結果的に高額になってしまうことが少なくありません。特別養護老人ホームや老人保健施設などと同様に、所得によって費用が軽減されることがあります。
◎グループホーム(費用大)
グループホームは施設の中でスタッフと一緒に共同生活を営み、その中で日常生活の援助やリハビリなどを受けられるサービス。在宅サービスに分類されていますが、実際には施設に入居してサービスを受けることになります。 グループホームは、入居時に必要な入居金と、毎月払わなければならない費用がかかる施設です。費用は施設によって異なりますが、入居金は数十万円〜数百万円、月額費用は10万円前後から20万円を大きく超える施設も多く、選ぶグループホームによって費用が大きく変わります。
◎有料老人ホーム(費用大)
民間企業が運営していることも多い有料老人ホームのなかには、認知症ケアに力を入れているところやリハビリに注力しているところもあり、施設によって認知症ケアを受けることが可能。 デイサービスやデイケアに比べて長期間高齢者のお世話を任せることができるので、在宅介護が難しくなった場合に選ばれることが多いようです。 有料老人ホームは、入居時に必要な入居金と、毎月払わなければならない費用がかかります。施設によって異なりますが、入居金は数十万円〜数百万円、月額費用は10万円前後から20万円を大きく超える施設も多く、選ぶ施設によって費用が大きく変わることが特徴です。 また、費用は介護度や介護保険の負担割合などによっても上下しますので、こちらも確認が必要。入居一時金については不要な施設もありますが、一部の有料老人ホームなどでは数千万円を超えることもあります。
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ご家族にぴったりな施設を選ぶための5つの秘訣
さまざまな種類がある認知症ケアを受けられる施設ですが、どのような基準で選べばよいのでしょうか。施設選びのポイントについて、説明していきましょう。
◎利用の目的は何か
まずは、どのような目的で施設を利用したいかを把握しておくことが大切です。療養が必要なために入居するのか、家族の負担軽減が目的なのか。目的によって選ぶ施設が異なりますので、施設選びをする前にケアに求めることを考えておきましょう。 たとえば、療養が必要な場合はリハビリが受けられる「デイケア」や「老人保健施設」、家族の負担軽減が目的ならば「ショートステイ」や「グループホーム」を利用するとよいでしょう。
◎生活の場をどこに置くか
認知症を抱える本人の生活の場所をどこに置くのか、という点でも適した施設は異なります。自宅での生活を続けるのか、それとも施設に入居するのかは、施設選択における大きなポイントです。
◎介護や医療的ケアがどのくらい必要か
ご本人に介護や医療的なケアがどの程度必要なのかによっても、選ぶ施設は異なります。あまりケアが必要ないのであれば「グループホーム」が、ある程度介護や医療的なケアが必要なのであれば、「特別養護老人ホーム」や「介護療養型医療施設」などが候補になります。 有料老人ホームは、介護や医療的ケアが必要な方でも入居できる施設があります。認知症ケアに力を入れている施設もあるので、そのようなポイントで探してみるのもよいでしょう。
◎実際に施設を見学してみる
認知症ケアが受けられる施設は、いくら資料を読んで概要を理解しても、実際に入居したりケアを受けてみたりすると印象が異なることがあります。設備の使い勝手やスタッフの様子、食事の内容や入居者の雰囲気などは、見学してみないとわかりません。 気になる施設はいくつか見学してみて、施設の様子を把握してから施設選びをするとよいでしょう。
◎運営母体を確認しておく
認知症ケアを受けられる施設を運営している団体は、医療法人や社会福祉法人などのほか、近年では民間企業も多く参入しています。 施設を開所したものの運営が難しくなり、サービス面に影響が出てしまうこともありますので、運営母体や運営期間なども参考までに確認しておくとよいでしょう。 認知症の家族の介護は長期に渡るもの。本人にとってもご家族にとっても良い選択ができるように、施設選びの際は今回ご紹介した情報も参考にしながら、施設の特徴や費用などを十分に検討してみてください。
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