有料老人ホームの費用 有料老人ホームの費用

まずは入居費用のしくみを理解し、
資金計画を立てることが大切です。

介護老人保健施設費用

【巷で話題】介護老人保健施設の費用と料金について分かりやすく解説

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病院から家庭復帰を目指す高齢者の強い味方となるのが介護老人保健施設です。介護老人保健施設は、高齢者向け施設の1つとして注目を集めています。ここでは、介護老人保健施設の利用に必要な費用・料金の相場や詳細を分かりやすく解説します。

  

目次

介護老人保健施設とは

介護老人保健施設(略して老健)は、家庭復帰を目的として医療ケアやリハビリが受けられる高齢者のためのケア施設です。施設では、作業療法士や理学療法士によるリハビリの他、看護・介護、さらには食事や入浴などの日常サービスまで提供されます。病院を退院した高齢者が、家庭へ戻る前のリハビリのための場所として利用されることが多く、病院と自宅の中間的な施設といわれることがあります。

介護老人保健施設に入居できるのは、要介護度1以上の高齢者の中でも、病状が安定しており、入院の必要がない方です。また、あくまで家庭復帰を前提とした施設であるため、3カ月ごとに入所判定が行なわれ、退所可能と判断された場合は、継続して居住することはできません。

介護老人保健施設は初期費用無料

介護老人保健施設は公的な施設であることから、入居一時金のような初期費用はかかりません。そのため、民間が運営する有料老人ホームと比較して利用しやすいのがメリットです。介護老人保健施設で必要なのは、毎月かかる費用のみです。

介護老人保健施設の利用にかかる月額費用

毎月かかる費用・料金は、施設でサービスを受けるための「介護サービス費」と、施設での生活の際に必要となる「生活費」の2種類に分類できます。かかる費用は要介護度や居室のタイプなどによっても異なりますが、介護サービス費・生活費を合計したおおよその目安は月額9万円~月額20万円ほどです。以下、介護サービス費・生活費について1つずつ詳細を見ていきましょう。

介護・看護のケアを受けるために発生する「介護サービス費」

標準的な介護サービス費は、要介護度の認定の度合い・居室のタイプによって以下の通り異なります。
※介護保険の利用者負担を1割として計算しています。


・1カ月(30日分)の介護サービス費一覧
  要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5
従来型個室(従来型) 20,850円 22,200円 24,030円 25,590円 27,120円
従来型個室(在宅強化型) 21,990円 24,120円 25,980円 27,660円 29,310円
多床室(従来型) 23,040円 24,480円 26,310円 27,840円 29,430円
多床室(在宅強化型) 24,360円 26,580円 28,440円 30,120円 31,770円
ユニット型個室(従来型) 23,220円 24,570円 26,430円 28,020円 29,550円
ユニット型準個室(在宅強化型) 24,480円 26,700円 28,560円 30,240円 31,890円

介護サービス費は加算されることがある

施設によっては基準以上のサービスを行っていたり、そのためのサポート体制を整えていたりすることがあります。その場合は、標準の介護サービス費に加えて、料金が加算されることになるので注意しましょう。加算額は項目ごとに定められており、例として以下のようなものがあります。
※医療費の単位を1単位10円・1割負担として表示しています。

項目 詳細 1日(月/回)あたりの費用
療養食加算 管理栄養士や栄養士によって食事の提供が管理されていること。加えて年齢や心身状況などによって適切な栄養量・内容の食事を提供していること 23円/日
口腔機能維持管理加算 歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が入所者に口腔ケアを月4回以上実施していること 110円/月
認知症専門ケア加算 入所者のうち、認知症自立度Ⅲ以上の入所者の割合が5割以上で、なおかつ認知症介護実践リーダー研修修了者の配置数など、一定の条件を満たした施設である場合に発生 3~4円/日
退所時相談
援助加算
退所後の介護サービスなどの利用に関する相談の援助を実施し、かつ指定の条件で市町村などにその情報を定期用した場合に発生 400円/回
看取り介護加算 指定の条件を満たした状態で看取りを行った場合に発生 死亡日:1,280円/日
死亡日前日及び前々日:680円/日
死亡日以前4日以上30日以下:80円/日

1つ1つの費用は大きくないかもしれませんが、項目が多くなるごとに当然ながら費用がかさむことになります。ただ、どんなサービス加算があるかは施設によって異なるので、介護老人保健施設の入居を検討する際は、あらかじめ確認するようにしましょう。施設ごとに、加算額の項目や料金のリストが用意されています。

施設内での暮らしに必要な「生活費」

生活費として挙げられるのは、家賃や水道光熱費にあたる居住費と食費、その他費用(電話や洗濯・娯楽費など)です。中でも居住費と食費については、利用者の負担が重くならないようにするため、以下の設定区分に準じた軽減措置がとられます。

設定区分 対象者
第1段階 ・生活保護者など
・世帯全員が市町村民税非課税で、老齢福祉年金受給者
第2段階 世帯全員が市町村民税非課税で、本人の公的年金収入額+合計所得金額が80万円以下
第3段階 世帯全員が市町村民税非課税で、本人の公的年金収入額+合計所得金額が80万円超
第4段階 市区町村民税課税世帯

この設定区分に基づき、食費や居住費が以下のように設定されています。


・食費(1ヵ月/30日分)
基準費用額 第1段階 第2段階 第3段階
41,400円 9,000円 11,700円 19,500円

・居住費(1ヵ月/30日分)
  基準費用額 第1段階 第2段階 第3段階
ユニット型個室 59,100円 24,600円 24,600円 39,300円
ユニット型純個室 49,200円 14,700円 14,700円 39,300円
従来型個室 49,200円 14,700円 14,700円 39,300円
多床室 11,100円 0円 11,100円 11,100円

食費・居住費以外に、洗濯や理美容・娯楽・電話・新聞といった費用が生活費に含まれます。これらがその施設でどのくらいかかるかは、事前に問い合わせるようにしましょう。

なお、オムツ代やオムツの洗濯代などオムツに関する費用は、介護サービス費に含まれています。そのため上記以外に別途実費が請求されることはありません。

介護老人保健施設の費用を把握して希望に近い施設を選ぼう

介護老人保健施設を選ぶ際に、どんな費用がかかるかイメージできていれば施設選びがしやすくなります。この記事で説明したように、介護老人保健施設は公的な施設であるため初期費用はかかりません。対して月額費用として介護サービス費と生活費がかかります。目安としては合わせて毎月9万円~20万円ほどです。介護サービス費や生活費の中の食費や居住費は、収入に応じた軽減もあるので事前に確認しておきましょう。

 
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